NameDropは、2台のiPhone、またはiPhoneと最近のApple Watchを近づけたときに、基本的な連絡先を交換する機能です。NFC名刺は、Androidを含むNFC対応のどのスマホでもプロフィール全体を開き、会ったあとでも内容を書き換えられます。会う相手が全員iPhoneで、必要なのが電話番号だけなら、NameDropで足ります。それ以外の部分を、カードが受け持ちます。
NameDropで共有されるもの
Appleのパーソナルセーフティガイドによれば、NameDropが共有するのは、名前、選んだ電話番号かメールアドレス、そして連絡先ポスターだけです。自宅の住所や誕生日など、連絡先カードのほかの情報は送られません。送る前に含める項目を選べて、次に使うときも同じ項目が選ばれた状態になります。
使い方は、二人がスマホの上端を数センチまで近づけ、両方の画面にNameDropが表示されるまで待つだけです。それぞれが、共有して受け取るか、受け取るだけにするかを選びます。端末を離すか、どちらかをロックすると、転送は取り消されます。
よくできた機能で、友人同士が夕食の席で番号を交換するなら、これ以上のものはなかなかありません。
NameDropが届かないところ
NameDropはApple製品同士の機能です。両方の端末にiOS 17.1またはwatchOS 10.1以降が必要で、相手はiPhoneか対応するApple Watchでなければなりません。目の前の相手がAndroidなら、何も起きません。
二つ目の限界は、運べる情報の量です。名前と、電話番号かメールがひとつ。それは電話帳の1行です。役職も、会社も、仕事がオンラインのどこにあるかも、来週なぜ連絡すべきなのかも伝わりません。ビジネスの場では、その文脈こそが名刺の価値の大部分です。
三つ目は見落としやすい点です。Appleのガイドには、NameDropは新しい連絡先を送るためのもので、既存の連絡先の更新には使えないと書かれています。一度保存されたあとで電話番号や役職が変わっても、もう一度NameDropしてその内容を書き換えることはできません。
タップ式の名刺が違うところ
NFC名刺には、ウェブアドレスが入っています。スマホの背面に触れると、スマホはそのアドレスをブラウザで開きます。iPhone XS以降ではアプリなしでバックグラウンドで起き、NFCがオンのAndroidも同じように動きます。だから相手が誰であっても使え、開くプロフィールには紙の名刺の内容に加えてリンクも載せられます。
しかも一方向です。相手は、自分の情報を送り返さなくてもあなたのプロフィールを受け取れます。相手が自分で選ぶまで、交換をこちら側だけにとどめておきたい場面では、これが効きます。保存したいと思えば、プロフィールの「連絡先を保存」ボタンでアドレス帳に入り、その連絡先には最新のプロフィールへのリンクも含まれます。
さらに、カードは情報を保存しているのではなくページを指しているので、プロフィールを編集すれば、これまでに渡したすべてのカードの行き先が変わります。それがフォローアップでなぜ大事なのかは、名刺交換のあと、商談はどこで消えているのかに書きました。
どちらを使うか
二人ともiPhoneで、手早く双方向に交換したく、名前と番号があれば十分なときはNameDropです。同僚、友人、今日このあとメッセージを送る相手。
相手のスマホが分からないとき、番号だけでなく役職や仕事を見てほしいとき、次に相手があなたを調べるまでに情報が変わるかもしれないときは、カードです。顧客との初対面、イベント、海外での出会いの多くがこちらに入ります。
両者は同じポケットを取り合うものではありません。NameDropはいつも持っているスマホの中にあり、カードは紙の名刺があった場所に入ります。どちらを渡すにしても、見知らぬ相手に渡す前にデジタル名刺に載せるべきものを一度確認する価値があります。どちらも、あなたが公開すると決めたものだけを共有するからです。
自分のスマホが誰かの端末に近づいたときにNameDropを始めたくなければ、設定、一般、AirDropの「デバイス同士を近づける」でオフにできます。